映画「ウォール街」の危険な男 ゴードン・ゲッコー

今回はオリバー・ストーン監督の名作「ウォール街」の魅力をお伝えします。中でも、その魅力と危険性を兼ね備えたキャラクター、ゴードン・ゲッコーと、彼をモデルにしたアイヴァン・ボウスキーに焦点を当てて見ていきましょう。

「ウォール街」

「ウォール街」は1987年に公開され、その鮮烈な描写と深遠なテーマが高く評価されました。物語はニューヨークのウォール街で起こる一連の出来事を通じて、財界の野心と欲望、そしてその裏に潜む危険性を描いています。

主人公は若き証券マン、バド・フォックス。彼が憧れる、かつ彼の人生を狂わせる人物こそが、この記事の主題であるゴードン・ゲッコーです。

ゴードン・ゲッコー

ゴードン・ゲッコーはマイケル・ダグラスが演じる、冷酷で知恵あるビジネスマンです。彼の有名な台詞「強欲は良い。強欲は正しい。強欲は働き、強欲は進歩する」という言葉は、その後のウォール街のイメージを作り上げる要素となりました。

彼は自己中心的で、法律を犯すことにも躊躇いません。しかし、それは同時に魅力的な一面でもあります。彼のビジョンと判断力、そしてその実行力は、観客に対して危険な魅力を放っています。

ゴードン・ゲッコーのモデルとなった人物

この魅力的でありながらも危険なキャラクターは、実在の人物をベースにしています。それがアイヴァン・ボウスキーです。ボウスキーは1980年代のウォール街を代表する人物で、彼自身も「強欲は良い」というスピーチをしたことで知られています。

彼は数々の大規模な取引を成功させ、一時期は億万長者となりました。しかし、その成功の裏側には、インサイダー取引という違法行為が潜んでいました。

インサイダー取引とは、非公開情報を利用して証券取引を行う行為で、アメリカ合衆国では法律で禁止されています。ボウスキーはその法律を犯し、その結果として巨額の罰金を科され、社会的な評価も一夜にして失墜しました。

「ウォール街」の中でゴードン・ゲッコーというキャラクターを通じて、ドラマチックに描かれています。ゲッコーもまた、インサイダー取引に手を染め、その結果、自身の野心と欲望が招く破滅を経験します。

ゲッコーとボウスキーの光と闇

ゲッコーとボウスキーの魅力とは、自分自身の野心を達成するためには何でもするという強い意志と、その目標に向かって突き進むエネルギーにあると言えます。

しかし、それらは同時に危険な要素でもあります。それらが法律や道徳を無視する行動を引き起こし、最終的には自身の破滅を招いてしまうからです。

私たちが「ウォール街」を観る際、ゴードン・ゲッコーの強烈な魅力に惹かれ、時には彼の行動に共感することもあるでしょう。しかし、その背後には実際に起きた悲劇があることを忘れてはなりません。

それは映画だけでなく、現実の社会でも、私たちがどのように自身の欲望と向き合うか、またその結果がどのように自分自身に影響を及ぼすかを問うテーマであります。

以上、今回は「ウォール街」のゴードン・ゲッコーとアイヴァン・ボウスキーについての記事をお届けしました。本記事を読んで気になった方は「ウォール街」を観てみてください。

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